障害者雇用の障がい者との正しい接し方

障がい者との接し方が分からない健常者

障害者雇用先で、健常者の人に雇用形態がわかる場合があると思います。

そういった時に、多くの障がい者が直面するのが、「違和感」です。

何の違和感かと言うと、健常者のコミュニケーションのとり方です。

よく挙げられるのは、「過剰な配慮」か「差別的言動」でしょう。

(1)過剰な配慮

健常者の世界では、性格の良い人や悪い人がいると思います。

ただ、それは障害者の世界でも同じことで、性格の良い人もいれば悪い人もいます。

また、健常者の世界では、仕事の能力や特性、持病の有無や労働の耐久力などは、まさに人によって異なるでしょう。

それは障害者も同じことです。

こうしてみると、人と接するという点では、何ら健常者と障がい者で異なるところはなく、線引きをする必要はないのです。

ようするに、健常者と同じ接し方で良いのです。

先にも述べたように、健常者と障害者で接し方に区別すべき事情はありません。

一人間として接すればそれで良いのです。

むしろ変に気を使われる方が悲しくなります。

皆さんが気をつけるべきなのは、接し方ではなく、合理的配慮の提供ができているかです。

そもそも、なぜ障害者だからといって特別な接し方をしなければいけないのでしょうか。

なぜ、あなたはそう、考えてしまうのでしょうか。

その点を立ち止まって考えてもらえば、腑に落ちると思います。

(2)差別的言動

さすがに、態度や言葉でわかりやすい差別やハラスメントをする人は昨今少ないと思いますが、消極的な差別的言動は未だにあると思います。

障害者雇用の人だから期待していないだの、精神障害者よりも身体障害者を採りたかっただの、頭にくる言動はたまにはあります。

ただ、職場での人間関係のストレスは、ご存じのとおり健常者の間でも日常茶飯事で退職理由のトップです。

ですから、多少の人間関係のストレスが生じるのはやむを得ないのかな、という感想です。

差別はもちろんダメですし、性格の良い人ばかりならそれに越したことはないのですが、そういうわけにはいかないですからね。

このあたりは、周囲や管理監督者・サポートをする人が、障がい者をケアしてあげることが大切でしょうね。

消極的な差別や人間関係のストレスを無くすのは至難の業でしょうから、このような手を打つことが現実的かな、と思います。

まとめ

まとめます。

  • 障がい者に対しても、健常者と同じ接し方で良い。なぜならば同じ人間であって、あなたが気をつけるべきなのは合理的配慮の方だから。
  • 職場の人間関係のストレスは無くせない。したがって、周囲が障がい者をケアすることでカバーすれば良い。

こんなところですね。

仕事なので多少厳しくなったりドライになったりするのはやむを得ないでしょう。

基本的には上記の2点をクリアしていれば問題ないと思いますよ。

それよりも、接し方に悩むのではなく、合理的配慮の提供で悩んでほしいというのが、率直な想いです。

接し方に違和感があり、かつ、合理的配慮の提供をなされていないと、障害者の退職率が上がることになると思いますからね。

上記の視点をもって、接していただければ幸いです。

余談~健常者の世界はギスギスしすぎ~

余談です。

冒頭で、障がい者にも性格の悪い人がいるとは言いましたが、ただ、痛みを分かっている者同士なので、障害者グループ内のコミュニティの雰囲気は、のほほんとしていて、穏やかな時が流れている場合が多いです。

それに対して、障害者雇用を通じて健常者が多数を占める職場に行くと一変、非常にギスギスしていて冷たく、風当たりが強い人間関係の雰囲気だなぁという感想を持つことがこれまでの経験で多くあります。

そんな両者の違い・ギャップに驚く私のような障害者もいるのです。

それだけ、障害者や障害福祉関係者だけの世界はやさしかったですし、世の中がこんなにもいがみ合っているということに、驚きを隠せませんでした。

なるほど、たしかに職場の人間関係が辞める理由のトップになるなと思いました。

もう少し、職場のギスギス感を抑えることができれば、健常者も障害者も働きやすくなると思うのですが、あなたはどう思いますか?

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